記事の監修者
山下 裕貴
株式会社日本テレアポセンター 代表取締役
テレアポ・インサイドセールス領域において、スタートアップから上場企業まで多数の企業の営業支援を手掛ける営業代行・テレアポの専門家。
現場視点に基づいた再現性の高いノウハウを活用し、単なるアポイント獲得にとどまらない、成果につながる営業体制づくりを支援している。
「営業を採用しても定着しない」「新規開拓まで人手が回らない」。営業代行の利用を検討し始めた企業では、こうした人材面の課題が出発点になっているケースが大半です。外注する価値があるかどうかを判断するには、メリットの中身を自社の課題と結び付けて理解することが欠かせません。
実際、帝国データバンクによる「人手不足に対する企業の動向調査(2026年4月)」では、正社員の人手不足を感じている企業は50.6%と半数を超えています。営業人材の確保が年々難しくなる中、営業代行は「人を増やさずに営業力を高める」現実的な手段として存在感を増している状況です。
本記事では、営業代行のメリットを「人材・コスト・ノウハウ」の3つの領域から7つに整理し、自社雇用と比較した費用の試算例と併せて解説します。読み終えるころには、営業代行が自社の課題解決に有効かどうかを判断し、代行会社の検討という次の段階へ進めるでしょう。
営業代行に任せられる業務範囲|アポイント獲得からクロージングまで
営業代行のメリットを判断する前に、そもそも何をどこまで任せられるのかを押さえておきましょう。
委託できるのは、テレアポによるアポイント獲得だけではありません。商談やクロージング、インサイドセールスの運用まで、新規開拓のプロセス全体が委託の対象です。各工程で任せられる内容を、次の表で確認してみましょう。
| 工程 | 任せられる内容 |
|---|---|
| アポイント獲得 | ターゲットリストへの架電・アプローチで商談機会をつくる |
| 商談 | 訪問・オンラインで顧客の課題をヒアリングし提案する |
| クロージング | 条件交渉から受注までをまとめる |
| インサイドセールス運用 | 獲得した見込み顧客の育成・選別を継続的に担う |
このように、営業代行は商談機会づくりから受注、さらに見込み顧客の育成まで一貫して任せられます。任せる範囲は契約時に選択でき、一部の工程だけを切り出した委託も可能です。実務では、アポイント獲得までを委託し、アポイント先の企業情報を引き継いで商談以降を自社で引き取るケースが多くみられます。
なお、委託先スタッフへの指揮命令や勤怠管理は代行会社側にあり、自社の指揮下で人を働かせる人材派遣とは異なる仕組みです。
営業代行の7つのメリット
営業代行のメリットは、人材・コスト・ノウハウの3つの領域に分けて、自社の課題と照らし合わせながら評価するのがおすすめです。具体的には、次の7つがあります。
| 領域 | メリット |
|---|---|
| 人材 |
|
| コスト |
|
| ノウハウ |
|
多くの企業でまず問題になるのは「人が足りない」ことです。そこで、ここでは人材のメリットから順に紹介します。人を補うと費用の構造が変わり、活動で得た知見が自社に残る、という流れでつながってメリットを享受できます。
なお、メリットの背景にある営業代行の仕組み・種類・費用の全体像は、別記事で解説しています。
「営業をあと1人採用したいのに応募が来ない」、「新規開拓に手が回らず売り上げが頭打ちになっている」。 営業代行を調べ始めた方の多くが、こうしたリソース不足の悩みを抱えています。とはいえ、何をどこまで任せられるのか、費用はいくらかかるのか、テレアポ代行と何が違うのか、初めてではわからないことだらけで...
人材メリット|不足する営業リソースを即戦力で補える
人材領域のメリットは、採用・育成の時間をかけずに営業力をすぐ強化できることです。
帝国データバンクの「人手不足に対する企業の動向調査(2026年4月)」によると、正社員の人手不足を感じている企業は50.6%にのぼります。採用自体が難しい環境ほど、この領域のメリットは大きく働きます。
メリット1:即戦力の営業人員を採用なしで確保できる
即戦力性の核は、教育済みの営業パーソンが契約後すぐに稼働する点です。自社で採用する場合は、応募集めから選考・入社・教育を経て戦力になるまでに数カ月単位の時間がかかります。
厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和8年5月分)」によると、有効求人倍率は1.17倍、新規求人倍率は2.11倍と、求人が求職者を上回る状態が続いています。採用と比べたときの立ち上がりの速さが、営業代行のわかりやすい強みです。
メリット2:アポイント・商談数を短期間で増やせる
アポイントや商談の数は、アプローチの絶対量に左右されます。営業代行に架電・アプローチを委託すれば、この絶対量を契約直後から積み増せる構造です。自社の営業担当が商談やクロージングに集中できる分業効果で、営業プロセス全体の処理量も増やせます。
メリット3:繁閑や事業フェーズに応じて体制を増減できる
自社雇用では、繁忙期に合わせて増やした人員を閑散期に減らす、といった調整が容易ではありません。営業代行であれば、新規事業の立ち上げ期や繁忙期だけ体制を拡大し、検証が終わったら縮小する、といった調整を契約単位で実施できます。
増減の判断に採用・退職の手続きがともなわない分、事業フェーズの変化に機動的に対応できます。
コストメリット|営業コストを固定費から変動費に変えられる
コスト領域の本質は、金額の安さではありません。採用・教育の初期投資と固定人件費を、稼働に連動する変動費へ置き換えられることです。売上がまだ読めない段階ほど、この置き換えの価値は大きくなります。
メリット4:採用・教育コストを削減できる
中途採用には、求人広告や人材紹介などの費用がかかります。マイナビ「中途採用状況調査 2026年版」によると、年間の採用費用は1社あたり平均609.9万円、平均採用人数は12.3人で、採用単価は1人あたり約50万円(609.9万円 ÷ 12.3人)です。
また調査内では、募集当初に求めたスキルや経験を満たさない人材は「採用しないことが多かった」と回答した企業が62.1%にのぼり、前年から7.7ポイント増えています。妥協採用を避ける企業が増えるほど、要件に合う1人を確保するまでの期間は延びやすい状況です。
要件を満たす人材を採用できたとしても、入社後も教育への支出は続きます。産労総合研究所「2025年度 教育研修費用の実態調査」によると、教育研修費用は従業員1人あたり年間36,036円にのぼり、独り立ちまでの育成期間は人件費だけが先行する構造です。
営業代行なら、こうした採用・教育のコストと時間の負担を持たずに営業力を確保できます。
メリット5:人件費を固定費から変動費に置き換えられる
固定費として毎月発生し続ける雇用と違い、成果がみえなければ止めやすい変動費に置き換えられるのもメリットのひとつです。売上が読めない検証段階でも、撤退・縮小の判断を迅速に下せます。
自社雇用1名のコストを試算しながら比較してみましょう。
厚生労働省の「令和7年 賃金構造基本統計調査」によると、一般労働者の所定内給与額は月額平均34万600円です。実際の負担はここに賞与・法定福利費(給与の約15%)・採用・研修費・間接費が上乗せされ、額面の1.4〜1.6倍、月48万〜54万円程度が自社雇用コストの目安となります。
対する営業代行の固定報酬は80万円/人月前後(管理費込み)と、月額だけをみれば割高です。ただし、即戦力としてすぐに稼働できるうえ、契約単位で停止・縮小が可能なため、状況に応じてコストを調整しやすくなります。
ノウハウメリット|営業ノウハウと市場の反応データが自社に残る
外注で気になるのが、「ノウハウが自社に残らず、代行をやめたら元に戻るのではないか」という点です。しかし実際には、営業の手法と市場の反応データという2つの資産が、委託を通じて手元に蓄積されていきます。
メリット6:プロの営業手法・トークスクリプトを取り込める
営業代行の現場では、複数の業界・商材で検証されてきたトークスクリプトや切り返し、アプローチの手法が使われています。委託の利点は、こうしたプロの手法に自社の商材で触れられることです。
しかも手法は、完成品として受け取るだけではありません。架電結果をふまえたスクリプトやターゲットリストの改善提案まで含めて伴走する代行会社もあり、「なぜそのトークにするのか」という考え方ごと学べます。取り込んだ手法は、将来自社で営業組織をつくる際の「お手本」となり、ゼロから試行錯誤する場合と比べて立ち上がりを速くしてくれます。
実際、委託中に使ったリストやスクリプト、レポート類が引き継がれ、結果的に内製化へ進んだ例もあります。
メリット7:市場の反応データで「売れるか」を検証できる
営業活動を委託すると、市場の反応がデータとして手元に蓄積されます。稼働レポートでは、コール数・キーマンへの接触率・アポイント獲得率といった指標が、ターゲットリスト別・期間別などの切り口で整理して共有されます。
どのターゲットに刺さり、どの訴求が響かないのかを数字で検証できるのは大きなメリットです。レポートを目標と実績の予実で管理して強み・改善余地まで整理する運用や、データ分析を営業プロセスの改善に活かす支援を手がける代行会社もみられます。
つまり営業代行は、自社で営業組織をつくる前に「この商材は売れるのか」という仮説検証を低コストで回せる手段でもあるのです。
営業代行と相性のいい商材の特徴
7つのメリットが実際の成果につながりやすいかは、商材の性質にも左右されます。当てはまる数が多いほど相性は良好です。次の表で自社の商材と照らし合わせてみましょう。
| 特徴 | 相性が良い理由 |
|---|---|
| 無形商材である | SaaS・ITソリューション・コンサルなど、言葉で価値を伝える営業力が活きる |
| 単価が高い | 少ない受注数でも採算が合い、費用対効果を見込みやすい |
| サブスク型で継続収益がある | 低単価でも継続利用で回収できる |
| ターゲットを法人リストで絞れる | アプローチの確度が上がる |
| スクリプト化して再現できる | 専門資格レベルの知識がなくても説明が成り立つ |
当てはまる数を数えて、自社の商材が営業代行と相性が良いかをセルフチェックしましょう。
成果報酬型なら費用リスクを抑えて営業代行を試せる
商材との相性が良さそうでも、実際に成果が出るか、費用に見合うかは試してみるまでわかりません。この不安を抑えて始められるのが成果報酬型の営業代行です。かかる費用はアポイント獲得などの成果に連動するため、成果が出なければコストはかからず、ここまでみてきた7つのメリットを実地で検証できます。
成果報酬型テレアポ代行「ゲットリード」は、商談が実施された時点で費用が発生する完全成果報酬型のサービスです。初期費用・月額費用は0円、契約期間の縛りもありません。トークスクリプトや営業リストの用意が不要なまま、スタートアップから上場企業まで累計500商材以上を支援してきた実績があり、月間アポイント数は1社あたり100件にのぼります。
固定費ゼロでプロの営業力を試せるサービスの詳細は、以下のページで確認できます。無料相談も受け付けているため、自社商材との相性を含めて問い合わせてみてください。
▶ゲットリードサービスページ
まとめ|営業代行のメリットは人材・コスト・ノウハウの3領域で自社課題と照合する
営業代行のメリットは、7つを個別に覚えるのではなく、人材・コスト・ノウハウの3領域で自社の課題と照合して評価することが重要です。人材面では採用・育成なしで即戦力を確保でき、コスト面では固定費の人件費を稼働や成果に連動する変動費へ置き換えられます。ノウハウ面では、プロの営業手法と市場の反応データが自社の資産として手元に残ります。
自社がメリットを享受できるかは、無形商材・高単価・スクリプト化して再現できるといった商材の特徴との照合も重要です。相性が良くても成果と費用が読めない不安が残るなら、リスクを抑えられる成果報酬型で試してみることをおすすめします。自社の課題がどの領域に当てはまるかを整理し、代行会社の検討へ進みましょう。