記事の監修者
山下 裕貴
株式会社日本テレアポセンター 代表取締役
テレアポ・インサイドセールス領域において、スタートアップから上場企業まで多数の企業の営業支援を手掛ける営業代行・テレアポの専門家。
現場視点に基づいた再現性の高いノウハウを活用し、単なるアポイント獲得にとどまらない、成果につながる営業体制づくりを支援している。
「営業を始めたいのに、社内に営業組織や経験者がいない」。新規事業や創業の立ち上げ期に、こうした壁に直面する企業は少なくありません。人を採用して育てるには時間がかかり、その間も事業を止められないのが現実です。
実際、日本政策金融公庫総合研究所の「2025年度 新規開業実態調査」によると、開業後の企業が現在苦労していることは「顧客・販路の開拓」が48.8%で最多となっています。立ち上げ期の課題は、資金や商品以上に営業へ集中しているのが実態です。
本記事では、営業組織がない状態からでもすぐに営業活動を始められる「営業代行による立ち上げ支援」について、任せられる範囲から立ち上げ期に有効な理由、費用相場、依頼先の見極め基準まで解説します。ゼロから営業組織を作る手段として外部支援をどう活用すべきか、判断材料がそろう内容です。
営業立ち上げ支援とは?営業代行に任せられる支援範囲
営業立ち上げ支援とは、営業の戦略設計から実際の営業活動までを営業代行会社に任せられるサービスです。営業組織がまったくない状態からでも、営業を始められます。新規事業や創業の時期に「営業の担当者も経験者もいない」という企業が、人を採用するより先に営業を動かす手段として使うのが主な用途です。
任せられる範囲は、電話をかける作業だけにとどまりません。誰に売るかを決める段階から、実行した結果を検証して改善する段階までが対象です。
以下では、このサービスがどのような企業に向けたものかを確認したうえで、具体的にどこからどこまでを依頼できるのかを工程の順に解説します。
営業組織がない企業でも営業活動をゼロから始められるサービス
営業立ち上げ支援では「誰に何をどう売るか」という営業の方針づくりそのものを営業代行会社に任せられます。社内に営業の経験者がいなくても、方針の検討から実行までを外部の体制で進められる点が特徴です。
主な利用者は「営業マンがいない」「営業組織を作った経験がなくノウハウがない」という企業です。たとえば、社内には開発や製造の担当者しかおらず、商品は完成したものの誰にどう売ればよいかが決まっていない、という状態の企業が該当します。
こうした企業でも、自社の商品やサービスの情報と、売りたい相手の条件を営業代行会社に伝えれば営業活動を開始できます。採用によって営業部門を作ってから動き出すのではなく、外部の体制で先に営業活動を進められるのが立ち上げ支援の位置づけです。
営業代行というサービス全体の仕組みや、任せられる業務の範囲は、以下の記事で解説しています。
「営業をあと1人採用したいのに応募が来ない」、「新規開拓に手が回らず売り上げが頭打ちになっている」。 営業代行を調べ始めた方の多くが、こうしたリソース不足の悩みを抱えています。とはいえ、何をどこまで任せられるのか、費用はいくらかかるのか、テレアポ代行と何が違うのか、初めてではわからないことだらけで...
ターゲット設計からアポイント獲得・検証まで一気通貫で依頼できる
立ち上げ支援では、営業そのものだけでなく、営業の前の準備から営業後の検証までをまとめて営業代行会社に任せられます。「どこまで自社でやるか」を考える必要がなく、営業活動の一連の流れをそのまま依頼できるのが特徴です。
依頼できる工程は、営業前・営業・営業後の3つに分かれます。営業前はターゲット(どの業種・規模の会社の誰に売るか)の設定、そのターゲットに当てはまる企業と連絡先を一覧にしたリストの作成、電話で話す内容の台本であるトークスクリプトの作成を行います。準備が整ったら営業に入り、営業後は結果を分析して課題を特定し、トークスクリプトやターゲットの見直しといった改善策の提案と実行までが支援の範囲です。
このため、依頼する側の役割は、自社の商品やサービスの情報を伝えることと、共有された分析結果に対して意見や要望を返すことの2つが中心となります。営業の経験がなくても、自社の商品については依頼する側が一番詳しいはずです。営業のやり方は営業代行会社に任せ、商品の情報と判断だけを担う分担で営業活動を立ち上げられます。
なぜ立ち上げ期こそ営業代行の支援が有効なのか
立ち上げ期に営業代行の支援が有効な理由は「採用を待たずに営業を始められる」ことと「営業の型やデータが自社に残る」ことの2つです。
営業組織を自社で作る場合、採用と教育に時間がかかるうえ、その期間は営業活動そのものが止まります。営業代行であれば契約後すぐに稼働を始められ、活動を通じて得た営業の型や市場の反応が、あとから自社の営業組織を作る際の材料になります。
以下では、まず採用を待たずに始められる時間面のメリットを、次にテストマーケティングとして型とデータが資産になる点を解説します。
営業人材の採用を待たずに営業活動を始められる
自社で営業職を採用する場合にまず直面するのが、採用が決まるまでの時間です。帝国データバンクの「人手不足に対する企業の動向調査(2026年4月)」によると、正社員の不足を感じている企業は50.6%で、4月時点としては4年連続で半数を超えています。多くの企業で人材の確保が難しい状況が続いており、営業経験者の採用だけが短期間で済むとは考えにくい環境です。
営業代行に依頼する場合、こうした採用期間を挟まずに営業活動を始められます。営業を引き受ける会社にはすでに電話をかける担当者と運用の体制があるため、商品の情報とターゲットの条件を共有すれば、準備工程から稼働まで間を置かずに進められます。
立ち上げ期に大切なのは、できるだけ早く市場に出て、見込み客と接点を持ち始めることです。接点が増えるほど、商談の機会も、商品への反応から得られる気づきも早く積み上がっていきます。採用を待たずに営業を動かせる営業代行は、この立ち上がりの時期を前倒しする手段となります。
テストマーケティングとして「売れる型」と市場データを資産化できる
立ち上げ期は「誰に何をどう売るか」がまだ決まっていない段階です。そのため、この時期の営業代行は単なる作業の代行ではなく、市場の反応を確かめるテストマーケティング(本格展開の前に小さく試して手応えをみる活動)としても機能します。
テストマーケティングとして活用した場合に手元に残るのは、実際に手応えのあったトークスクリプトや断り文句への切り返し、架電数・アポイント獲得率・商談化率といった数値データです。どの業界のどんな相手にどんな伝え方が響いたかが数字でみえるため、自社の営業組織を作る段階で「売れる型」の出発点として使えます。
ただし、代行会社に任せきりにすると、こうした型やデータが社内に残りにくくなります。ノウハウの移転が進みやすいのは、自社に担当者を置き、定期的な振り返りと改善に取り組む企業です。結果的に内製化が進んだケースでは、リストやトークスクリプト、各種レポートが引き継がれ、3〜6カ月程度で移行した例があります。
営業立ち上げ支援の費用相場|固定報酬型と成果報酬型
営業立ち上げ支援の費用は、営業代行全般と同じく「固定報酬型」と「成果報酬型」の2つが基本です。固定報酬型は稼働する時間に対して毎月決まった金額を支払う方式で、成果報酬型はアポイント獲得など成果が出た分だけ支払う方式を指します。
立ち上げ期に押さえておきたいのは、どちらの型でも、担当者が月の所定時間すべてを使って働くフル稼働を前提にする必要はないという点です。特に、固定報酬型は稼働時間に応じて金額が変わるため、小さく始めて手応えをみながら広げる使い方ができます。
以下では、固定報酬型と成果報酬型の順に相場を示し、それぞれの費用の決まり方と注意点を解説します。
固定報酬型は月80万円前後・稼働時間に応じて縮小できる
固定報酬型の相場は、担当者1人が月160時間フルに稼働する場合で80万円前後です。80万円という金額は、月160時間稼働する担当者1人の時給を5,000円で換算したものです。
時給には担当者本人の人件費だけでなく、進捗管理や報告、トークの改善といった営業代行会社側の運営にかかる費用も含まれています。そのため、これに別途費用が上乗せされる設計ではなく、80万円前後をそのまま月額の水準と考えて差し支えありません。
代行会社の中には、同じ稼働時間で月50万円ほどの水準もあります。依頼側からすると安いこと自体は歓迎できますが、時給に直すと3,000円ほどになるため、その分どこまでの支援が含まれているかは確認しておきたいところです。
固定報酬型が立ち上げ期に向いているのは、この金額を稼働時間で調整できるためです。費用は稼働時間に比例するので、たとえば月40時間程度の稼働を依頼すれば20万円程度で始められます。立ち上げ期では、このように少ない稼働で市場の手応えを確かめ、型がみえてから増やしていくほうが費用の無駄を抑えられます。
成果報酬型はアポイント1件3万円前後が水準
成果報酬型のうち、アポイント獲得1件ごとに費用が発生する方式では、1件3万円前後が水準です。上限は5万円程度で、2万円を切る金額はかなり安い部類に入ります。稼働時間に関係なく獲得したアポイントの件数に応じて支払うため、アポイントが取れなければ成果報酬分の費用は発生しない点が特徴です。
なお、固定10万〜30万円程度の月額に成果報酬を組み合わせる複合型もあり得ますが、実際にはあまりみられず、相場と呼べる水準は定まっていません。
成果報酬型で注意したいのは、営業活動の中身がみえにくいケースがあることです。固定報酬型では、どんなトークで何件電話をかけてアポイントを取ったかというプロセスがレポートとして共有されるのに対し、成果報酬型では獲得したアポイントの報告だけで終わる契約もあります。立ち上げ期に「売れる型」を残したい企業にとって、この違いは費用の差以上に重要なポイントとなります。
ノウハウを残しながら小さく始められる営業代行サービス「ゲットリード」
営業の担当者が少なく、商品の強みを言葉に整理できていない段階の企業にとって、営業代行に求めるべきなのは「大きな契約」ではなく「小さく始めて型を作る伴走」です。
その伴走ができる会社かどうかは、営業の進め方を共有してもらえるか、少ない稼働から始められるかの2点で確認できます。この2点が欠けていると、アポイントが取れても型が残らなかったり、型がみえないうちに費用だけがかさんだりしやすくなるでしょう。反対にこの2点がそろっていれば、営業代行は単なる外注ではなく、自社の営業組織を作るための土台づくりとして使えます。
ゲットリードは、この2点のどちらにも対応しています。限られた営業のリソースを有効に使うために営業代行を取り入れ、まずは小さく試してから広げたいと考えている企業に合うサービスです。
【費用面の強み】
ゲットリードは完全成果報酬型で、費用が発生するのは獲得したアポイントで商談が実施された時点です。初期費用や月額費用がかからないだけでなく、契約期間の縛りもないため、営業組織を持たない企業でも固定費を抱えずに営業を始められます。
まずは少ない量で営業を始めて市場の反応を確かめ、手応えがみえてから量を増やしていく、といった進め方もできます。
【プロセス面の強み】
トークスクリプトやターゲットのリストがない状態からでも、商品とターゲットのヒアリングをもとに作成し、内容を確認したうえで営業を始める流れです。稼働中はコール数やキーマン(決裁者や担当者)への接触率、アポイント獲得率などをターゲット別・期間別・担当別にまとめたレポートを共有し、チャットツールで戦略やトークの改善をやり取りするため、「なぜ取れたのか」が自社に残る形で進みます。
相談時に伝えるのは、自社の商品やサービスの内容と売りたい相手の条件の2つだけです。そこからターゲットの設計と稼働量の相談を始められ、通常は相談から1〜3週間程度で稼働を開始できます。
営業組織がない状態から小さく営業を始めたい場合は、以下のサービスページから相談できます。
▶完全成果報酬型テレアポ代行「ゲットリード」
まとめ|営業立ち上げ支援は小さく始めてノウハウを残す契約で選ぶ
営業代行による立ち上げ支援とは、ターゲットの設計からトークスクリプトの作成、架電の実施、結果の分析と改善までを営業代行会社に任せられるサービスです。新規事業や創業期で営業組織がない状態からでも、採用を待たずに営業活動を始められます。さらに、立ち上げ期に得たトークの型や市場の反応データは、あとから自社の営業組織を作る際の土台になります。
立ち上げ期の営業代行を「アポイント獲得の外注」で終わらせないためのポイントは、小さく始めてノウハウを残す契約を選ぶことです。具体的には、営業の進め方をレポートなどで共有してもらえるか、そして少ない稼働から始められるかの2点を重視しましょう。