記事の監修者
山下 裕貴
株式会社日本テレアポセンター 代表取締役
テレアポ・インサイドセールス領域において、スタートアップから上場企業まで多数の企業の営業支援を手掛ける営業代行・テレアポの専門家。
現場視点に基づいた再現性の高いノウハウを活用し、単なるアポイント獲得にとどまらない、成果につながる営業体制づくりを支援している。
「自社のようなBtoB商材でも、営業代行で本当に成果が出るのだろうか」「BtoBに強いとうたう会社は、何が違うのか」。営業代行の活用を検討し始めた企業の多くが、この疑問で立ち止まります。
BtoBの購買は、複数の部門・役職者が関わる組織的な意思決定と、長い検討期間を前提とすることが多くあります。個人の判断で完結するBtoC向けと同じ発想で架電量だけを追えば、商談につながらないアポイントばかりが積み上がりかねません。
本記事では、BtoB向け営業代行に任せられる業務範囲とBtoC向けとの違い、外注費を回収しやすい企業の条件、そしてBtoBに強い代行会社の見極め方まで順に解説します。読み終えたとき、自社が営業代行を活用すべきか、どんな基準で依頼先を選ぶべきかを自分の言葉で判断できるでしょう。
BtoB向けの営業代行とは?任せられる業務範囲
BtoB向けの営業代行とは、法人顧客に対する新規開拓の営業活動を、外部の専門会社に委託するサービスです。ターゲット企業の選定から初回接点の獲得、商談の実施までを、営業を専門とする会社が代わりに進めます。
依頼できる業務は、営業プロセスの工程ごとに切り分けられています。主な工程は、アプローチ先を洗い出すターゲットリストの作成、電話で初回接点をつくるテレアポ代行、獲得した見込み顧客と継続的に接点を持ち商談化まで引き上げるインサイドセールス、そして商談の実施です。
依頼形態も、全工程の一括委託に限られません。アポイント獲得までを任せて商談は自社の担当者が行う、リスト作成だけを任せるといった部分委託も選べます。
営業代行におけるBtoBとBtoCの違い
BtoBの営業とBtoC向けの営業の違いは、決める人の数と、決まるまでの過程にあります。
個人が自分の判断で購入を決めるBtoCと違い、BtoBでは窓口の担当者が良いと思っても、それだけでは受注に至りません。上長や関連部門、経営層の承認を経て、複数の候補と比較されたうえで発注先が決まります。
以下では、BtoBならではの購買構造を「誰が決めるか」と「どう決まるか」の2つの視点から解説します。
購買の意思決定に複数の関与者が関わる
BtoCの購買は、目の前の1人が納得すればその場で決まります。一方、BtoBの購買では実際に製品やサービスを使う担当者のほかに、予算を承認する上長、条件を審査する関連部門、最終的に決裁する経営層までが判断に加わります。
ワンマーケティングが2025年9月から10月にかけて経営者・役員・購買担当者600名に行った「顧客企業の商品購入プロセスに関する調査(2025年11月)」によると、購買の意思決定に関わる平均人数は300万円未満の取引で5.6人、1,000万円以上の取引では18.3人にのぼりました。取引金額が上がるほど、部門や階層をまたいで関与者が増えていきます。
窓口の担当者に提案を気に入ってもらうだけでは、受注までたどりつけません。誰が承認し、どの段階で候補から外れるのかという決裁構造を前提に、アプローチする企業と役職を設計する必要があります。
量より質の設計が求められる
BtoCでは購入者本人の意思で比較・購入まで進められるケースが多い一方、BtoBでは初回接点を持ったあとも、社内の複数関係者による比較・承認が続きます。購買が、情報を集める段階、複数の製品・サービスを比較する段階、社内で承認を得る段階と順を追って進むためです。
ITコミュニケーションズとB2Bマーケティングが実施した「BtoB商材の購買行動に関する実態調査レポート2025」によると、検討時に比較した製品・サービスが3つ以内だったケースは81.4%を占めました。
アポイントを獲得できても、そこがゴールではありません。相手が窓口の担当者であれば、その担当者が「社内で検討したい」と持ち帰り、上長や関連部門に通してくれてはじめて、商談は決裁に近づきます。
架電の件数を増やすだけではここを通過できません。相手の課題を理解し、担当者が社内に持ち帰りたくなる接点を作れるかという設計の質が、成果を左右します。
BtoB企業が営業代行を活用するメリット
BtoB企業が営業代行を使うメリットは、大きく2つあります。
1つは時間です。営業を採用して育てるには時間がかかりますが、営業代行なら経験のある人がすぐに動き出します。もう1つは費用です。BtoB商材は1件の受注金額が大きいため、少ないアポイント数で外注費を取り戻せます。
以下では、この2つのメリットを順に解説します。
採用が難しい営業人材の代わりに即戦力を確保できる
厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和8年7月分)」によると、営業職の有効求人倍率は2.20倍でした。全職業平均の1.16倍に対しておよそ2倍で、求職者1人を2社が取り合っている計算です(パートタイムを除く常用)。「求人を出しても営業がなかなか採用できない」と感じている方も少なくないでしょう。
しかも、採用できてもすぐには戦力になりません。商材を覚え、トークが安定し、コンスタントにアポイントを取れるようになるまでには時間がかかります。増員を決めてから成果が出るまでに見込んでおくべきは、募集と選考、そしてこの育成期間です。
営業代行なら、この待ち時間を省けます。営業の経験がある人がすでに動ける状態にいるため、自社の商材を覚えてもらうところから始められます。
高単価のBtoB商材なら少ないアポイント数で外注費を回収できる
もう1つの理由は、BtoB商材の単価の高さにあります。営業代行の費用は、固定報酬型で80万円/人月前後、アポイント獲得ごとに支払う成果報酬型で1件3万円前後が相場です。
外注費を回収できるかどうかは、次の式で判断できます。
たとえば、受注単価100万円・商談からの成約率20%の商材で、固定報酬80万円を支払う場合に当てはめると次のようになります。
このケースでは月に4件のアポイントで、外注費は回収できる水準に届きます。週1件のペースであり、専任1名が動いていれば十分に射程に入る数字です。ところが受注単価を20万円に置き換えると、同じ80万円を取り戻すのに20件が要求されます。費用も体制も変えていないのに、難易度だけが5倍に跳ね上がる計算です。
外注費が高いか安いかを分けているのは、請求書の金額ではなく商材の単価です。1件の受注が大きいBtoB商材では、少ないアポイント数で損益の線を越えられるため、外注という判断そのものが取りやすくなります。
自社が営業代行に向いているかどうかを、業種を問わない条件で確かめたい場合は、以下の記事で解説しています。
「営業をあと1人採用したいのに応募が来ない」、「新規開拓に手が回らず売り上げが頭打ちになっている」。 営業代行を調べ始めた方の多くが、こうしたリソース不足の悩みを抱えています。とはいえ、何をどこまで任せられるのか、費用はいくらかかるのか、テレアポ代行と何が違うのか、初めてではわからないことだらけで...
BtoBに強い営業代行会社の見極め方
BtoBに強いと掲げる営業代行会社は多く、うたい文句だけでは違いがみえません。手がかりになるのは、実績の中身と、アポイントの質をどう設計しているかの2点です。この2つを契約前に確認できるかどうかで、商談につながらないアポイントばかりが積み上がる事態を避けられるかが決まります。
以下では、依頼先を絞り込む確認手順を、実績の見方とアポイントの質の設計の順に解説します。
同種のBtoB商材・ターゲット層への支援実績を確認する
実績を尋ねると、支援企業数や累計のアポイント獲得数といった会社全体の数字が返ってくることがあります。
ただ、その数字が自社の商材でも再現されるとは限りません。確かめるべきなのは、自社と同じ商材カテゴリ、同じターゲット企業規模での支援経験です。無形商材か有形商材か、単価はいくらか、相手は中小企業か大企業か。この条件が変われば、必要なリスト設計もトークの組み立ても別物になります。
もう一歩踏み込むなら、その案件を担当した体制まで聞いておくと安心です。担当者は専任だったのか兼任だったのか、BtoB商材の経験があったのかなど、自社の案件に誰がどう対応してくれるのかまで確認できると、再現性を判断できるでしょう。
アポイントの数ではなく商談化の質を設計できるか確認する
もう1つの軸は、アポイントの質をどう設計しているかです。獲得件数だけを追う会社に依頼すると、決裁に関与しない担当者とのアポイントが並び、商談の工数だけがふくらみます。
こうした状態に陥らないために、契約前に確認しておきたいのは次の3点です。
【ターゲットの定義】
どの業種のどの規模の企業の、どの役職を狙うのか。ここがあいまいなまま架電を始めてしまうと、担当者止まりのアポイントが増えます。
【キックオフでのすり合わせ】
商材の強み、よくある質問、避けるべきトークを事前に共有する場があるか。すり合わせがきちんとできれば、稼働前に訴求のずれを防げます。
【報告指標の粒度】
アポイント獲得数だけでなく、コール数、決裁に関わるキーマンへの接触率、接触後のアポイント率まで共有されるか。ここまで詳細なデータがあれば、万が一質が落ちても、原因を数字で追えます。
3点とも、契約後ではなく提案の段階で確認できる要素です。回答が具体的であるほど、その会社がBtoBの決裁構造を前提に設計していると判断できます。
BtoBの見極め基準を満たす営業代行サービス「ゲットリード」の支援内容
担当者の興味を引くアポイントを作るには、誰のどんな課題に触れるかを決めておく必要があります。
ところが、営業の専任担当がおらず兼務で回している、架電の数値をどう読めば改善につながるのかわからない、商材の強みをまだ言葉にできていない、という企業では、この設計そのものが手つかずになりがちです。
株式会社日本テレアポセンターが運営する「ゲットリード」は、この設計をアポイントの段階から引き受ける営業代行サービスです。
【アポイントの段階】
商材の強みと狙う層(業種・企業規模・役職)をヒアリングしたうえで、ターゲット選定とトークスクリプトを組み立てるため、成約につながりやすい確度の高い商談を獲得できます。自社側で営業内容を確認・監修してから架電を始められ、また稼働後は現場の反応をもとにリストとトークが更新されます。
【商談の段階】
獲得したアポイントは、アポイント先の企業情報とともに自社の営業に引き継がれます。アポイント獲得の報告や進捗はチャットツール上で共有されるため、自社の営業は、担当者が興味を持った接点をふまえて商談の準備と提案に集中できます。
決裁に関わる人が納得する材料を商談で出すのは自社の営業です。その前段にあたる「誰にどんな課題で興味を引くか」を任せられる依頼先として、以下のページで支援内容を確認できます。
▶完全成果報酬型テレアポ代行「ゲットリード」
まとめ|BtoBの営業代行は同種実績と商談化の質で見極める
BtoBの最初の商談相手の多くは、窓口の担当者です。しかし、その後ろには上長や関連部門、経営層が控えているため、件数だけを追ったアポイントでは決裁には近づけません。
BtoBに強い営業代行を見極めるには、自社と同じ商材で、担当者の興味を引いて決裁につながる商談機会をつくってきた実績があるかどうかが重要です。また、ターゲットの定義から報告の粒度までを提案の段階で示せる会社であれば、商談化の質が高いと判断できます。