記事の監修者
山下 裕貴
株式会社日本テレアポセンター 代表取締役
テレアポ・インサイドセールス領域において、スタートアップから上場企業まで多数の企業の営業支援を手掛ける営業代行・テレアポの専門家。
現場視点に基づいた再現性の高いノウハウを活用し、単なるアポイント獲得にとどまらない、成果につながる営業体制づくりを支援している。
営業代行にはどこからどこまで任せられるのか。一部の工程だけを頼むこともできるのか。営業代行を検討し始めた担当者がまず突き当たるのは、費用よりも前にある、この依頼範囲の疑問です。任せられる範囲がわからなければ、自社でやるべき準備も比較の基準も定まりません。
Salesforce「営業最新事情 第7版(2026年4月公開)」によると、平均的な営業担当者が営業活動に費やす時間は40%、日本でも44%にとどまります。若手のZ世代ではわずか35%で、手作業のデータ入力に週あたり約2時間を奪われている状況です。営業の仕事は販売そのもの以外の工程の積み重ねであり、この構造があるからこそ、工程単位で切り出して外部のプロに任せる選択が成り立ちます。
本記事では、営業代行に依頼できる業務内容を、新規開拓から商談化までの工程別に解説します。各工程で代行会社が何を実行し、自社は何を用意して何を受け取るのかまでわかるため、読み終える頃には「自社はどの工程から任せるべきか」を判断できる状態になります。
営業代行に任せられる業務範囲とは
営業代行は、業務委託契約に基づいて外部の営業のプロが自社に代わって営業活動を遂行するサービスです。任せられる範囲は、リスト作成からアポイント獲得・商談成立までの一括委託でも、営業体制で不足している工程だけの切り出し依頼でも構いません。
外部の人材が自社の営業に携わる点で混同されやすいのが、労働者派遣です。営業代行では、稼働するスタッフへの指揮命令や勤怠管理を代行会社が担います。自社に人材を受け入れ、自社の指示のもとで働いてもらう労働者派遣とは、契約の区分が異なると覚えておきましょう。
参照:厚生労働省「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(昭和61年労働省告示第37号)」
サービス全体の仕組みや契約形態、営業派遣・販売代理店との違いは、以下の記事で解説しています。
「営業をあと1人採用したいのに応募が来ない」、「新規開拓に手が回らず売り上げが頭打ちになっている」。 営業代行を調べ始めた方の多くが、こうしたリソース不足の悩みを抱えています。とはいえ、何をどこまで任せられるのか、費用はいくらかかるのか、テレアポ代行と何が違うのか、初めてではわからないことだらけで...
新規開拓から商談化まで|営業代行の工程別業務内容と役割分担
新規開拓を営業代行に依頼するときの業務内容は、リスト作成・アプローチ・商談という3つの工程に分けると具体的に把握できます。
営業プロセスは見込み客を洗い出し、接触してアポイントを獲得し、商談で受注につなげるという時系列で進むため、依頼範囲もこの区切りに沿って決まります。受注後の既存顧客フォローなどを任せられる場合もありますが、工程ごとの解説は新規開拓の範囲に絞って進めます。
以下では、工程ごとの業務内容と役割分担を順に解説します。
リスト作成・ターゲティング
最初の工程となるのが、アプローチ先を定めるリスト作成・ターゲティングです。代行会社が担うのは、狙うべき企業の条件設計から実際のリスト構築、稼働開始後のリスト更新までの範囲です。手元にリストがある場合はその精査から入ることもでき、リストが1件もない状態からでも依頼できます。
一方、発注側が用意するのは、ターゲット条件・アプローチ対象から除外したい企業のリスト・商材資料の3点です。どの業種・規模の企業を狙いたいのか、既存取引先など架電してはいけない相手はどこかを明文化し、商材情報とともに資料にまとめます。代行会社は自社の商材が誰に売れるかを最初から知っているわけではないため、この情報の解像度がリストの精度を左右します。
工程の成果物として受け取るのは、渡した条件に沿って作成されたターゲットリストです。
テレアポ・メールでのアプローチとアポイント獲得
リストが整ったら、次はテレアポやメールによるアプローチの工程に移ります。代行会社は架電やメールの送付を実行し、その場で決まらなかった相手への再アプローチ、アポイント日程の設定、結果の報告までを担当します。
架電に使うトークスクリプトの作成も、代行会社側の業務に含まれます。反応の傾向をみながら切り口を調整していくため、発注側で台本を用意する必要はありません。
発注側が用意するのは、日程調整ツールです。代行会社が架電中にその場で商談日程を押さえられるよう、自社の空き日程を渡しておきます。アポイントが獲得できると、どの企業といつ商談できるかが発注側に報告されます。
商談・クロージングと商談後の引き継ぎ
アポイント獲得の先をどこまで任せるかは、2つの選択肢に分かれます。商談の実施から提案・クロージングまで委託する形と、アポイント獲得までを代行会社に任せ、商談以降は自社の担当者が引き取る形です。実務で多いのは引き取る形で、自社に商談を進められる人員がいるかどうかで、どちらを選ぶかが変わります。
引き取る形で重要になるのが、引き継ぎ情報の受け渡しです。引き継ぎ情報として納品されるのは、アポイント先の企業情報です。これが商談準備の土台になるため、どのような形式で受け取るかは契約の段階で確認しておくとよいでしょう。
営業代行に依頼する工程の決め方|課題の所在から逆算する
営業代行に依頼する工程は、自社の営業がリスト作成・アプローチ・商談の3工程のどこに課題を感じているかで決まります。課題別に依頼する工程を対応させると、次のようになります。
- アプローチ先のリストがない:リスト作成の工程から依頼する
- リストはあるが架電しても会えない:アプローチの工程を依頼する
- アポイントは取れるが商談が進まない:アプローチから商談までをまとめて依頼する
実際の相談で入口になりやすいのは、アポイントが取れない・取る担当や工数を確保できないという、アポイント獲得まわりの課題です。
該当する工程がみえても、それだけでは発注の準備は整いません。契約前に、さらに2つのことを決める必要があります。1つは、その工程のどこまでを外部に渡すかです。アプローチ工程なら、再アプローチや日程調整まで任せるのか自社で受けるのかが、人員体制や商材の性質によって変わります。
もう1つは、稼働後に代行会社と結果や改善点をどうやり取りするかという連携の仕組みです。この2点が決まらないままでは、工程を切り出しても成果につながりにくくなる恐れがあります。
ゲットリードに依頼できる新規開拓〜商談化の業務範囲
ゲットリードは、リスト作成からアポイント獲得・商談化までの新規開拓工程を一括で依頼できるサービスです。アポイント以降の商談は発注側の営業が担当します。
代行業務を依頼する範囲は、発注側の状況に合わせて決められます。たとえば、ターゲットリストは手持ちのものを持ち込んでも、新たに作成してもらっても構いません。トークスクリプトも同様で、既存のものがなければヒアリングをもとに作成し、発注側の確認を経て架電を開始します。
稼働後の連携にはビジネスチャットツールを使い、アポイント獲得の即時報告や案件進捗の共有、トーク改善のやり取りを行います。費用は商談が実施された時点で発生する成果報酬型で、初期費用・月額費用はかかりません。1社あたり月間100件のアポイント獲得実績があります(グループ会社を含む)。
新規開拓工程をどこから任せるかの相談を含め、サービスの詳細は以下のページで確認できます。
▶完全成果報酬型テレアポ代行「ゲットリード」
まとめ|営業代行の業務内容は「工程 × 役割分担」で把握する
営業代行の業務内容は、リスト作成・ターゲティング、テレアポ・メールでのアプローチとアポイント獲得、商談・クロージングという工程で、代行会社が自社に代わって実行する営業活動です。新規開拓から商談成立までを一括で任せることも、一部の工程だけを切り出して依頼することもできます。
どの工程でも、代行会社が何をやり、自社が何を用意して何を受け取るのかは決まっています。たとえばリスト作成では、ターゲットの条件や商材資料を渡すと、条件に沿ったリストが納品されます。アプローチでは、自社の空き日程を渡しておくと、獲得したアポイントが報告されてきます。
依頼する工程は、自社の営業がどこに課題を感じているかで決めます。工程を決め、その中で代行会社と自社がそれぞれ何をするかまで押さえれば、依頼範囲と自社の準備物は具体化します。営業代行の業務内容は、この「工程 × 役割分担」の組み合わせで把握するのが実務的です。